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冬のあせもに要注意!乾燥しやすい時期の肌トラブルの予防法

冬のあせもに要注意!乾燥しやすい時期の肌トラブルの予防法

あせもになると、かゆみが出たり赤くなったりと、さまざまな肌トラブルに悩まされますよね。汗をたくさんかく夏場になりやすいイメージを持っている方が多いかもしれませんが、実は、夏以外の季節も要注意です。
地域によっては外気温が氷点下にまで落ち込む冬も、あせもになることがあります。特に、赤ちゃんや子供の肌はデリケートです。冬場に赤ちゃんや子供が肌をかいていたら、あせもになっているかもしれません。確認してあげましょう。
ここでは冬場にあせもができる原因と、おすすめの予防法について紹介します。


この記事は約8分で読み終わります。

どうしてあせもになるの?まずは知ろう!あせもの原因


あせもは、汗を大量にかいて汗の出口である「汗管が詰まること」が原因で発生します。汗が分泌される汗腺は全身にあり、夏場や運動後など体温が上昇すると、この汗腺で分泌された汗が汗管を通って排出されます。

しかし、汗に含まれている塩分や肌に付着した空気中のほこりが汗管をふさいでしまうことで、汗がスムーズに排出されなくなり、あせもができてしまいます。

体の熱がこもって汗をかきやすい顔・首・ひじの内側は、特にあせもになりやすい部分です。そのため、汗をかいた後はこまめに拭いたり洗い流したりしましょう。

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赤ちゃんや子供に多い?冬でもあせもになる原因

赤ちゃんや子供はあせもができやすいイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
赤ちゃんや子供が汗をかきやすいのは、大人と汗腺の数は同じなのに体が小さいので、汗腺の密度が高いためです。

とはいえ、子供に限らず、大人も冬場はあせもになりやすいです。この項目では、冬場でもあせもになりやすい原因を紹介するので、参考にしてみてください。

原因1.冬の厚着

冬は厚着することで以下のような状態になることがあるため、あせもになりやすくなります。

・通気性が悪いため、汗で体が蒸れる
・通気性が悪いため、汗が乾きにくい
・蒸発しない汗で汗管が詰まりやすい

例えば、ショッピングに出かけたとき、店舗内では防寒着を暑く感じた経験がありますよね。他にも、家の中で掃除をしたり子供と遊んだりと、体を動かすことで体温が上がり、汗をかくことがあります。

冬用の服は体温が下がらないように保温性に優れた服や、風を防ぐ服が中心です。そのため、汗をかいてしまうと乾きにくく、体が蒸れやすくなります。

蒸発しない汗の成分などが汗管に詰まり、周囲の肌が炎症を起こしてしまうことで、あせもができてしまいます。

暖かい場所に移動したときや体を動かしたときなど体温が上がる状況になったら、赤ちゃんや子供たちの服を調節してあげましょう。

原因2.暖か過ぎる部屋

部屋を暖め過ぎている場合も、厚着したときと同様にあせもになりやすくなります。室内の温度が高過ぎると少し動いただけでも汗をかきやすく、防寒のために通気性の低い服を着用していれば汗が蒸発しにくくなります。

大人も子供も、汗を必要以上にかかないことが重要です。室内の温度は、多少動いても汗をかかない程度の設定を保ちましょう。もし汗をかいてしまったら、こまめに拭き取ることを心がけてください。

特に赤ちゃんは体温調節の機能が未熟なうえに、「暑い」「汗をかいた」と伝えることができません。汗をかいていないか、こまめに様子を確認してあげてください。

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あせもの3タイプと症状


汗の通り道である汗管は、皮膚の奥深くから伸びています。そのため、汗詰まりが皮膚の表面近くで起きることもあれば、真皮に近い部分で起きることもあり、汗詰まりが起きる深さによってあせもの症状も変わってきます。

あせもには、以下の3つのタイプがあります。

・水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
・紅色汗疹(こうしょくかんしん)
・深在性汗疹(しんざいせいかんしん)

それぞれのタイプと症状について解説します。

 

 

水晶様汗疹(白いあせも)

皮膚の浅い部分で汗管が詰まることで起きるあせもを水晶様汗疹といいます。白くて透明感のある直径数mm程度の小さな水疱がたくさんできるのが特徴です。

かゆみや痛みといった症状はほとんど現れないので、できていることに気づかないこともあります。

赤ちゃんの顔にできることの多い水晶様汗疹ですが、大人でも発熱などで発汗した後にみられることがあります。数日程度で水疱が乾燥し、消えるのが一般的です。

紅色汗疹(赤いあせも)

表皮の部分で汗管が詰まることにより起きるあせもを、紅色汗疹といいます。かゆみのある赤いプツプツがたくさんでき、それが悪化するとジュクジュクした膿ができることもあります。

一般的に「あせも」というと、このタイプのあせもを指すケースが多いです。かゆさの程度はさまざまですが、我慢できないくらいの強いかゆみを感じることがあり、かきむしると悪化します。

高温多湿な環境で汗をたくさんかくときに発生しやすく、赤ちゃんや子供、汗かきな人、肥満の人に多くみられる症状です。

深在性汗疹

紅色汗疹よりも、さらに皮膚の深い真皮部分で汗管が詰まることで起きるのが深在性汗疹です。紅色汗疹を繰り返すことで発生するあせもで、白い平らな湿疹ができるのが特徴です。

主に熱帯地方でみられる症状であり、日本ではあまりみられません。深在性汗疹ができると、汗が体外に出なくなるため体温調節機能が低下し、熱中症を引き起こすことがあるため注意が必要です。

症状に気付いたら、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

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あせもができやすい部位


あせもはたくさん汗をかいて汗管が詰まることでできるものなので、汗をかきやすい部位にできやすい傾向があります。

よくできる部位は下記のとおりです。

・顔
・首
・わきの下
・ひじやひざの裏
・足の付け根 など

首はワイシャツなどの襟があるため蒸れやすいですし、わきの下、ひじやひざの裏、足の付け根といった部分は汗がたまりやすい部位です。

このような部位はあせもができやすいので、あせもを予防するためには通気性の良い衣類を着用するなどの工夫が必要となります。あせもができやすい赤ちゃんや子供であれば、これらの部位をケアしてあげましょう。

また、包帯やギプス、湿布をつけている部位も蒸れてあせもができやすいため、こまめに汗を拭き取る、包帯を交換するといった対策が必要です。

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あせもは自然に治る?

軽度のあせもであれば、数日で治ることが多いです。特に、皮膚の浅いところで汗管が詰まる白いあせも(水晶様汗疹)は、かゆみや痛みが基本的になく、放っておいても数日で自然に治ることがほとんどです

ただし、皮膚の深い部分で汗管が詰まったあせもの場合は、放っておくと症状が悪化することがあるので注意しましょう。

例えば、赤いあせも(紅色汗疹)は強いかゆみを伴うこともあり、かきむしることで症状が悪化し「とびひ」を引き起こすことがあります。

患部に痛みやかゆみといった症状があれば、市販のクリームなどのあせも治療薬を用いてケアしましょう。

ただし、市販の治療薬を用いているにもかかわらず、症状が改善しない、症状が悪化しているといった場合は、セルフケアでは治らない可能性が高いです。早めに医療機関を受診するのをおすすめします。

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要注意!乾燥してかゆくても、かきむしるのはダメ!


冬場は空気が乾燥していることもあり、肌も乾燥してかゆみを覚える方も多いです。肌が乾燥してバリア機能が低下した状態で汗をかくと、汗の成分が刺激になることもあります。肌が乾燥してかゆくなったときも、あせもができてしまったときも、かきむしらないことが大切です。もしも子供がかきむしっていたら、かかないように注意してかゆみ止めを塗ってあげましょう。

おもちゃや遊びなど、他のことに気をそらす工夫も効果的です。そのまま肌をかき続けてしまうと、以下のような悪循環を生む可能性があります。

・肌に傷がつく(皮膚のバリア機能が低下する)
・刺激に敏感になる
・悪化して炎症が起こる
・余計にかゆくなる

かきむしると一時的にスッキリしますが、肌が傷つくのでより敏感な状態となってしまいます。その結果、汗や汚れによる刺激で炎症を起こしてしまいます。

大人であっても無意識のうちに肌をかいてしまっていることもあるので注意しましょう。

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冬場のあせもはこれで安心!予防とかゆみを抑える方法


ここまで解説したとおり、冬場であっても、大人も子供も関係なくあせもになる可能性はあります。外気温に合わせた防寒着は暖かい一方で、歩いた後や室内に入ったときなどは暑くなって汗をかいてしまいます。

そのため、冬場のあせも対策は大切です。最後に、冬場のあせもで悩まないための予防法と、かゆみを抑える方法を紹介します。

 

【予防法】肌を清潔に保つ

あせもは、汗や肌に付着したほこりなどによって汗管が詰まることで起こります。まずは肌を清潔に保ち、汗管からスムーズに汗が流れる状態を維持しましょう。

予防のポイントは以下のとおりです。

吸湿性のある服を選ぶ
綿100%の下着など、肌にやさしく吸湿性に優れた素材の服を選びましょう。肌表面に残る汗を減らすことで、蒸れによるかゆみを抑えられます。

汗をかいた後はすぐに拭き取る・シャワーを浴びる
外出先で汗をかいたら、タオルなどで拭いて肌を清潔に保ちます。そして、帰宅後はお風呂で汗をしっかりと洗い流してください。

乾燥しやすい冬場は保湿を徹底する
特に冬場は肌が乾燥しやすく、汗による刺激に対しても敏感になりやすい季節です。顔や手だけではなく、全身の肌の保湿ケアを徹底しましょう。

化粧水やローションで保湿した後は、水分が蒸散しないよう乳液やクリームを重ね塗りします。また、肌の乾燥状態に合わせて、夏場とは異なるしっとりタイプのローションやクリームを使用したりすることもおすすめです。

【抑える方法】炎症を鎮める

すでに炎症を起こしている場合は、炎症を鎮める必要があります。以下のとおり、炎症した肌には症状に合わせた対処を行いましょう。

・症状に合わせて選んだあせも治療薬を塗って、かゆみを止める
・皮膚を保護・修復する成分が配合されているあせも治療薬を選ぶ
・肌質に合ったタイプを使用する

炎症の程度やかゆみの強さなど、それぞれの症状に合わせた薬を塗ります。薬を選ぶときは炎症を抑える成分だけではなく、皮膚を保護・修復する成分などが配合されているものもおすすめです。あせも治療薬は、体をかいてしまう前に塗りましょう。

あせも治療薬は、さまざまなタイプが販売されています。症状や肌質、好みに合わせて選んでください。例えば、さらっとした使用感を求める方は、パウダーが含まれるクリームを試してみると良いでしょう。

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まとめ

あせもは夏場だけではなく、冬場も悩まされることのある肌トラブルです。汗っかきなイメージのある赤ちゃんや子供はもちろん、大人もあせもになる可能性があります。

防寒着や暖房などが原因で、冬場も夏と同様に汗をかきやすい季節といえます。同時に湿度の低さによって肌が乾燥しやすい環境でもあるため、保湿とあせも予防の両方を視野に入れたケアが欠かせません。

今回紹介したように、日ごろの保湿対策に加えて肌を清潔に保つことが重要です。特に、汗をかいても自分では対処できない赤ちゃんや子供は、大人がこまめに確認してケアしてあげてください。

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