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マスクによる肌荒れが例年に比べ増加、汗あれケアで冬の肌ダメージを防ぐ

マスクによる肌荒れが例年に比べ増加、汗あれケアで冬の肌ダメージを防ぐ

暑い夏が終わり、急速に冷え込んできたこの頃です。汗をかかなくなってきたように思いがちですが、実はマスク着用による肌荒れ、“マスク汗あれ”には注意が必要です。梅雨の時期から夏に生じた“マスク汗あれ”を冬に持ち越さないように、しっかりとケアを行っていきましょう。空気が乾燥する冬になると、さらに肌のダメージが大きくなる可能性があります。
ユースキン製薬の調査※1)によると、今年の春夏は、マスク着用による顔の肌荒れが例年に比べて多いことがわかりました。本格的な冬を迎える前に、“マスク汗あれ”を改善しておくことが重要です。
※1)ユースキン製薬『春夏の肌トラブルに関するWEB調査(15~69歳の男女2000名)』2020年9月


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1.マスクによる顔の肌荒れは、例年に比べ約1.8倍

ユースキン製薬の調査※1)によると、マスクによる顔の肌荒れは、例年に比べ1.8倍と大きく増加しました。特に15~29歳の女性に多く、2人に1人は肌荒れを起こしていることがわかりました。15~69歳男女全体では、敏感肌と感じている人の約4割が肌荒れを経験しています。さらに、1~9歳の子どもを対象にした調査※2)でも、10人に1人以上が肌荒れを経験していることがわかりました。子どもから大人まで、多くの方を悩ますマスク着用による肌荒れは、なぜ起こるのでしょうか?
※2)ユースキン製薬『春夏の肌トラブルに関するWEB調査(1~9歳までの同居の子供(末子)がいる方700名)』2020年9月

 

2.マスク着用による“汗あれ”は、季節を問わず注意が必要

マスク着用による顔の肌荒れは、子どもと大人では症状が異なります。前述の調査によると、子どもの場合はマスクの中で汗をかいたことによる汗あれ、かぶれ、あせもが多く、一方、大人はニキビや吹き出物がトップで、次に汗あれやかぶれが続きます。
実は、ニキビや吹き出物は、汗あれと関係があります。そもそも汗あれとは、アンモニアや微量の金属などの汗の成分が刺激となり、肌にヒリヒリした痛みやかゆみ、赤みが生じること。ニキビや吹き出物など、もともと肌ダメージがあると、汗の成分が影響してさらに症状は悪化してしまいます。

 

3.冬に入る前に顔の汗あれ対策を

“マスク汗あれ”を放置しておくと、空気が乾燥する季節になると肌はさらに敏感になり、ヒリヒリする刺激感、かゆみ、痛みなどが悪化する可能性があります。また、皮膚の赤みやブツブツなど、見た目も気になってしまいます。
この秋にこそ、汗あれの対策が必要です。そもそも、マスクの中は通気性が悪く、温度も湿度も外気より高くなり、汗をかきやすい環境になっています。しかも、マスク着用時は汗を拭くこともままならず、汗の成分が肌に留まりやすくなります。
ここで間違いやすいのは、うるおいとムレです。「マスクの中は湿気が多いので、保湿効果があるのでは?」と考えてしまいますが、実は、マスクの中はうるおっているのではなく、ムレているのです。ムレにより皮膚の角層がふやけて少しの刺激ではがれ、汗あれを起こしやすくなっています

汗あれ改善のポイントは、まずマスクの着用方法です。マスクの中がムレないように、マスク中柔らかいガーゼをいれたり、ムレてきたら新しいマスクに交換したりします。さらに、肌を清潔に保ち、しっかりと保湿を行うことも重要です。 マスクをはずしたらすぐに洗顔を行います。洗顔は刺激が少ない洗浄剤を使い、ゴシゴシと洗わず短い時間でやさしく洗いましょう。
そして、スキンケア剤による保湿が大切です。マスクをしていれば保湿は行わなくてもいいと思うかもしれませんが、マスクの中こそ、しっかり保湿することがポイントです。

 

4.あせもの炎症を改善する成分が入ったスキンケア剤で保湿

マスクの中は、ムレによって角層がふやけています。マスクをはずしたときに外気に触れると、ふやけた角層が乾燥し、肌のバリア機能が低下して汗あれを起こしやすくなります。
そこで、スキンケアによる保湿が重要になりますが、使うスキンケア剤は、あせもの炎症を改善する成分が入ったものがオススメです
炎症を抑える成分が入っているあせも対策用のスキンケア剤を選び、洗顔後やお風呂上がりに使用します。さらに、マスク着用前にも使用するといいでしょう
あせも対策用のスキンケア剤というと、子ども用のイメージが強いですが、大人もためらわず使用してください。汗あれは、顔以外の部分、襟元や衣類で締め付けられるところ、肘やひざの内側にもできやすいので、気になる場所にもスキンケア剤を使いましょう。

5.まとめ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年は年代性別を問わず、マスク着用による顔の肌荒れが増加しています。こまめに汗を拭き、肌を清潔に保ち、あせも対策用のスキンケア剤で保湿して、“マスク汗あれ”を改善しましょう

“マスク汗あれ”の改善と予防方法
1.マスクをはずしたらすぐに洗顔をして清潔を保つ。
2.あせも対策用のスキンケア剤でしっかり保湿する。
3.保湿は、洗顔後や入浴後、そしてマスク着用前にも行う。

この記事の監修医師
野村有子医師からのワン・ポイントアドバイス
マスクの中はムレやすく、マスクをはずした際に一気に肌が乾燥し、ふやけた角層がはがれて肌のバリア機能の低下を招きます。冬はさらに空気の乾燥が進み、肌ダメージを受けやすくなってきます。なるべく早い時期から、マスク着用による肌荒れ”マスク汗あれ”対策を始めましょう。

 

 

 

野村皮膚科医院 野村 有子 院長医学博士

慶応義塾大学医学部卒。横浜市に野村皮膚科医院を開業。
わかりやすい丁寧な指導が評判の関東屈指の人気皮膚科医。
最新の肌診断機器の導入や、アトピー性皮膚炎患者専用モデルルーム、アレルギー対応カフェも併設されている。アトピー性皮膚炎や乾燥性湿疹を中心に、男女を問わず幅広い年代の皮膚疾患の診断、治療を行っている。

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