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赤ちゃんや子供のほっぺが赤くなる主な原因は「寒暖差」と「乾燥」

赤ちゃんや子供のほっぺが赤くなる主な原因は「寒暖差」と「乾燥」

冬になるとほっぺが赤くなっている赤ちゃんをよく見かけますが、実はこの赤いほっぺの主な原因は「寒暖差」と「乾燥」だといわれています。
大人も同じように寒暖差や乾燥で赤くなることもありますが、どのような仕組みで赤くなってしまうのでしょうか。
今回は、子供のほっぺが赤くなる原因や、スキンケアの方法について紹介します。「子供のほっぺがいつもより赤い」と気になっている保護者の方は、ぜひ参考にしてください。


この記事は約6分で読み終わります。

子供のほっぺが赤くなる2つの原因

赤ちゃんや子供の赤いほっぺはとてもかわいいですよね。しかし、この赤いほっぺの原因を知ると手放しで喜べないかもしれません。

まずは、子供のほっぺが赤くなる2つの主な原因について解説していきます。

1.寒暖差

子供のほっぺが赤くなる1つ目の原因は、気温の寒暖差です。具体的には気温の寒暖差による毛細血管の縮小と拡張によってほっぺが赤くなります。血管は寒いところにいると収縮しますが、そこから暖かいところに行くと一気に拡張します。

寒い外から暖かい室内に入って、急に顔や耳が熱くなったという経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。

寒い外から暖かい室内へ移動することで、拡張した毛細血管が透けて見えるようになります。これが、ほっぺが赤くなる仕組みです。そのため、夏よりも部屋の外と室内の寒暖差が激しい冬の方が、子供のほっぺがより赤くなることが多いのです。

肌の赤みの原因が寒暖差によるものであれば、過度に心配する必要はありません。しかし、急な寒暖差は血流の促進につながります。それにより皮膚が温められ、かゆみが生じることもあります。

そのかゆみによって皮膚をかきむしってしまうと、肌が傷つき、そこから菌などが入り込んでしまう恐れもあるので、注意しておきましょう。

2.乾燥

2つ目の原因は、乾燥による皮膚の炎症です。赤ちゃんや幼児期の子供は、肌にうるおいがあってもち肌というイメージがありますが、実は大人よりも肌が乾燥しやすいといわれています。

赤ちゃんの皮膚はバリア機能が不完全で、大人よりも外的な刺激を受けやすいため、湿度の低下や摩擦など、ちょっとした刺激でも赤くなってしまうのです。エアコンの刺激にも弱いので、空気の乾燥する冬は特に、大人よりも肌が乾燥しやすいのです。

また、生まれてすぐの赤ちゃんは、母親の女性ホルモンの影響により十分な皮脂の分泌がありますが、生後2~3か月を過ぎると、皮脂の分泌量が減ってしまいます。特に1歳ごろから思春期前までは、皮脂の分泌量が最も少ない時期なのです。

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肌の乾燥が原因ならスキンケアが大切

このように、赤ちゃんや子供のほっぺが赤くなる原因は「寒暖差」と「肌の乾燥」です。もしも肌の乾燥が原因なら、早めの対策が必要だといえるでしょう。

肌が乾燥していると皮膚のバリア機能が低下します。そうなると、皮膚が刺激に敏感になってかゆみが生じ、その皮膚をかいてしまうことでさらに角質層が傷つくという悪循環に陥る可能性があります。

大人はかゆみを我慢することもできますが、子供や赤ちゃんはかゆいとなれば思いきりかきむしってしまいます。

皮膚が傷つきバリア機能が低下してしまうと、外から来る異物をブロックしきれなくなり、感染症などにもかかりやすくなってしまうでしょう。

そうならないためにも、バリア機能の低下を阻止しなければなりません。普段から赤ちゃんや子供のスキンケアや乾燥対策を行い、皮膚のうるおいを保つことが大切です。

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赤ちゃんや子供のスキンケア

では、赤ちゃんや子供のスキンケアは、具体的にどうすれば良いのでしょうか。ここからは、赤ちゃんや子供のスキンケアについて、基本的なポイントを紹介します。

清潔に保つ

赤ちゃんや子供は大人よりも汗をかきやすいので、毎日の入浴で肌を清潔に保つことが大切です。特にくびれ部分は汗がたまりやすく汚れやすいので、念入りに洗ってあげましょう。汗を放っておくとあせもの原因にもなるため、こまめに拭いたり洗ったりすることを心がけてください。

洗う順番は、汗をかきやすい顔と頭をよく洗い、その後におなかと手足、背中など面積が広いところを洗います。最後におしりと股間を洗い流せばOKです。「上から順に洗う」というイメージで汗を流してあげましょう。ゴシゴシ洗うと摩擦によりお肌がダメージをうけてしまうので泡でやさしく洗いましょう。

また、赤ちゃんや子供は口周りや顔、手などをよく汚します。よだれやこぼした食べ物なども、肌荒れの原因になるので注意が必要です。

よだれがついたまま放置すると、服や皮膚の他の部分とこすれて赤くなってしまう可能性があります。こすれて赤くなると炎症を起こし皮膚に痛みが生じるので、よだれもこまめに拭いてあげましょう。

また、こぼした食べ物や飲み物も、皮膚についたままだと不衛生です。皮膚がかぶれたり赤くなったりするので、こぼした食べ物や飲み物はすぐに洗い流すか、優しく拭いて清潔な皮膚を保ちましょう。

保湿をする

拭いたり洗ったりした後は、きちんと水分を拭き取ってから保湿をすることが大切です。特にお風呂の後は肌の保湿に大切な油分や水分が流れ出てしまっているので、改めて保湿をしてあげてください。

赤ちゃんや子供も大人と同じで、お風呂から上がって10分程経つと肌の水分は急激に減ります。肌の水分を保つためにも、お風呂上がり後はすぐに保湿クリームやローションを塗ることが大切です。

とはいえ、「お風呂上がりは、早く服を着せないと湯冷めするし、自分も服を着ないといけないし…」とバタバタしている間に、時間が経ってしまうということもよくあることです。

前述したように、保湿はお風呂上がりにすぐ行うのが効果的なので、何とかすぐにケアしたいところですよね。

使うスキンケア用品は、子供の肌になじむ、使い心地の良い保湿剤を選ぶのがコツです。「よく伸びて塗りやすい」「柔らかなテクスチャーで扱いやすい」「塗った後にべたつかない」など、子供にとって使い心地が良いものを選びましょう。

また、肌の水分量を保つためには、うるおいのバランスを整えることも重要です。水分と油分、保湿成分がバランスよく配合された、肌に優しいスキンケア用品を選ぶと良いでしょう。

赤ちゃんの頃からしっかりスキンケアをしてあげることで、成長しても健康な肌を保つことにつながります。赤ちゃんはもち肌だからスキンケアは必要ないと思わず、必要なスキンケアを毎日行いましょう。

そのほか、部屋で加湿器を使うことも有効です。エアコンをつけた室内では、気づかないうちに湿度が下がって空気が乾燥してしまっていることがあります。

赤ちゃんはずっと同じ部屋で過ごすことが多いので、こまめに湿度を確認し空気が乾燥していたら加湿器を使いましょう。
特に冬場は空気が乾燥しやすいので、肌のうるおいのためだけでなく風邪の予防にも役立ちます。赤ちゃんの寝室や、日中過ごす部屋に加湿器を置くことをおすすめします。

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まとめ

今回は、赤ちゃんや子供のほっぺが赤くなる理由と、乾燥対策について紹介しました。

記事でも紹介したように、寒暖差が原因であればあまり心配する必要はありません。しかし肌の乾燥による赤みであれば、しっかりとした対策が必要です。

肌の乾燥を放っておくと思わぬ皮膚トラブルにつながり、肌の健やかな成長を妨げてしまいます。子供自身も、肌荒れによるかゆみや痛みなどが続くのはつらいです。

今回紹介したスキンケアや乾燥対策などを参考に、子供のほっぺを乾燥からしっかり守ってあげましょう。

 

 

 

【この記事の監修医師】

鼻岡 佳子 先生

鼻岡けいこ皮フ科クリニック院長。医学博士。開院まで20年弱、県内外の大学病院や総合病院の医師としてアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、皮膚癌、小児皮膚科治療、美容皮膚科治療など幅広い年代の皮膚疾患・皮膚科治療に携わる。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・指導医。日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医。日本抗加齢医学会専門医。

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