ネイルケアの重要性

ネイルケアは見た目を美しく整えるだけでなく、爪や手肌の健康を保つ上でも欠かせません。ケアを怠ると、爪の表面に縦ジワや横ジワができたり、ささくれなどのトラブルにつながったりすることがあります。
縦ジワは乾燥が主な原因とされ、横ジワはストレスや体調不良、また外部からの強い衝撃によって生じやすいといわれています。
また、水仕事による乾燥や強い洗剤の使用が、ささくれの一因になることも少なくありません。
こうしたトラブルを防ぐためには、日頃から正しい方法でネイルケアを行うことが大切です。
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ネイルケアに必要な道具
「ネイルケアを始めたいけれど、何を揃えればよいかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
ここでは、セルフケアにぜひ用意しておきたい基本の道具を6つ紹介します。
エメリーボード
爪の長さや形を整えるときに使う爪やすりです。ネイルファイルと呼ばれることもあります。
やすりの目の粗さは「G(グリッド)」という単位で表され、数字が小さいほど粗く、大きいほど細かくなります。爪の形を整えるには150~180G程度が一般的ですが、爪が薄かったりダメージを受けたりしている場合は200~240G程度が望ましいでしょう。自爪の厚みに合わせて選ぶことをおすすめします。
まず目が粗いもので大まかに削り、その後目が細かいもので仕上げると美しく整います。
バッファー
爪の表面や側面を滑らかに整える爪やすりです。スポンジのような柔らかい素材でできています。自爪の表面を整えるときは、220~240G程度のものがよく使われています。
爪を滑らかにするのはもちろん、バリ(やすりで削った後に爪の裏側にできる薄い角質)を取る際や、ジェルネイル前のサンディング(※)にも使われます。
※ジェルネイルの定着をよくするために、爪表面を軽く削って細かな凸凹を作ること
キューティクルリムーバー
甘皮(キューティクル)を柔らかくして処理しやすくするためのアイテムです。液体タイプとジェルタイプがあります。甘皮は爪の生え際を守る役割がありますが、伸びすぎると爪と爪まわりの皮膚が乾燥するので硬くなり、ささくれができやすくなります。また、見た目を損ね、ネイルカラーの仕上がりにも影響します。
硬くなった甘皮を無理に取り除こうとすると、爪や皮膚を傷付けてしまうことがあります。キューティクルリムーバーを使えば、甘皮を柔らかくして安全に処理が可能です。
プッシャー

甘皮を押し上げるための専用ツールです。先端がヘラのような平らな形になっており、爪の根元に沿わせやさしく押し上げることで、余分な甘皮を取り除きやすくします。
ステンレス製など硬い素材のものが多く、力を入れすぎると爪を傷付けるおそれがあるため注意が必要です。初心者はプラスチック製などの素材を選ぶのがよいでしょう。硬い甘皮を除去する際はキューティクルリムーバーで柔らかくしてから使用することをおすすめします。
キューティクルニッパー
プッシャーで押し上げた甘皮をカットするためのアイテムです。工具のニッパーに似た形をしており、先端の小さな刃で細かい部分も丁寧に処理できます。
甘皮の処理だけでなく、ささくれをカットするのにも役立ちます。ささくれは無理に引きちぎると出血や炎症の原因になるため、キューティクルニッパーを使って清潔に処理しましょう。
ネイルオイル
爪と爪まわりの皮膚を保湿するアイテムです。爪の乾燥を放置すると、縦ジワや割れの原因になることがありますが、ネイルオイルでしっかりうるおいを与えることで、健やかで柔らかな状態を保てます。
ネイルケアの仕上げとして使うのはもちろん、日常的に塗り込むことで美しい爪を目指せます。爪専用のオイルがない場合は、
ハンドクリームを代用するのもよいでしょう。
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【STEP別】ネイルケアの方法

ここからは、セルフでできるネイルケアの3つのステップを紹介します。
【STEP1】爪を整える
まずは爪の長さや形、表面を整えましょう。
長さ
二枚爪や欠けを防ぐため、
爪切りではなくエメリーボードで長さを整えるのがおすすめです。自然な丸みに整える場合は、爪に対して45度の角度で当て、
一定方向に動かします。往復させて削ると爪の層がずれてしまい、ダメージの原因となるので注意しましょう。
また、爪が伸びすぎていると削るのに時間がかかります。日頃からこまめにチェックして適度な長さを保つことが大切です。
形
爪の形にはいくつか種類があり、仕上がりの印象や強度が異なります。代表的な形は次の3つです。
・ラウンド
両サイドをまっすぐに整え、先端に丸みを付けた形です。柔らかく女性らしい印象になります。
・スクエアオフ
両サイドと先端をストレートに整え、角だけに丸みを付けた形です。強度があり、存在感のあるスタイルです。
・オーバル
両サイドから先端にかけて丸みを付けた形です。エレガントな印象ですが、他の形に比べるとやや強度が弱いのが特徴です。
表面
爪表面はバッファーで軽く磨いて滑らかに整えます。こちらも往復させず、
一定の方向に動かすのがポイントです。
磨きすぎると爪が薄くなりダメージにつながるため、磨きすぎないように注意しましょう。
【STEP2】甘皮を処理する
甘皮は硬いままだと処理しにくいため、
キューティクルリムーバーをなじませて柔らかくしましょう。キューティクルリムーバーがない場合は
ネイルオイルを代用したり、ぬるま湯に浸けた後や入浴後のタイミングで行ったりするのもよいでしょう。
柔らかくなったらプッシャーで押し上げ、浮いた部分はキューティクルニッパーでカットします。プッシャーがない場合は、しっかり甘皮を柔らかくした状態で、綿棒でやさしく押し上げる方法もおすすめです。
【STEP3】保湿をする
仕上げには、
乾燥を防ぐためにネイルオイルを塗りましょう。爪の付け根においてから、爪と爪まわりに塗り込んでなじませれば、ささくれ予防にもつながります。ネイルオイルがない場合は、ハンドクリームを爪や指先にしっかり塗り込んでもよいでしょう。
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ネイルケアをする際のポイント

ネイルケアの方法によっては、かえって爪や皮膚を傷めてしまうことがあります。そこで、セルフケアを行う際に意識しておきたいポイントを紹介します。
また、爪そのものだけでなく、指先全体のケアも大切です。乾燥や摩擦でできやすい「ささくれ」については、以下の記事でも詳しく解説しています。
「指のささくれ(さかむけ)対策|原因や予防策も紹介」
爪を整えるときは力を入れすぎない
どのステップでも、
力を入れすぎないことがネイルケアの基本です。
特に初心者の方は、しっかり整えようとするあまり無意識に力をかけすぎてしまうことがあります。爪は想像以上にデリケートなため、強い摩擦や圧力をかけると、割れ・二枚爪・縦ジワの原因になりかねません。
特に
甘皮を処理するときは注意が必要です。甘皮が取れにくいからと力を込めてプッシャーを押し当ててしまうと、爪や爪まわりの皮膚を傷付け、炎症や出血につながることもあります。
処理が難しい部分は無理に取ろうとせず、キューティクルリムーバーやぬるま湯で柔らかくしてから、やさしく押し上げるようにしましょう。
必要以上に甘皮を取りすぎない
甘皮の処理で取り去りたいのは、あくまで
表面に張り付いた薄い膜の部分だけです。
必要な甘皮までカットしてしまうと、爪の根元を守るバリアとなる部分が失われ、雑菌が入りやすくなってしまいます。
また、
強く押し上げすぎると爪の生え際を傷付け、赤みや炎症につながるおそれもあるため注意が必要です。甘皮処理はやりすぎないのが美しい指先を保つポイントです。
毎日保湿をする
指先の保湿は、基本的に毎日行うのが理想です。
特に手洗いや水仕事の後は乾燥しやすいため、ネイルオイルやハンドクリームをていねいになじませましょう。就寝前に保湿ケアを取り入れるのも効果的です。
普段ネイルをしている方は、オフ期間にしっかり保湿を行うことで、爪を健やかに保つことができます。


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まとめ
基本の手順を守ってポイントを押さえておけば、セルフでも美しい爪を保てます。甘皮のケアや保湿といった日常的なお手入れに加え、道具の正しい使い方や注意点を意識することで、トラブルを防ぎながら指先をより魅力的に見せられるでしょう。
毎日のケアの積み重ねが美爪への近道です。今回紹介したポイントを参考に、ネイルケアを日常の習慣にしてみてください。
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<記事監修>
美容・ネイリストライター 滝沢 麻由美
日本化粧品検定1級、JNECネイリスト技能検定1級、JNA認定ネイルサロン衛生管理士、ネイルケアマイスター取得。
ネイルサロン・美容ディーラー勤務などを経て、フリーライターとして独立。専門知識を活かし、多数の美容メディアにて監修・執筆・編集・コンテンツ制作を担当。